アミノ酸とは?
たんぱく質の素となっている成分。ダイエット、筋肉増強、美肌、免疫力UPに効果がありますが、肝不全や潰瘍の治療薬として医薬品にも使われています。
アミノ酸と聞くと1つの成分であるかのように思いますが、現在確認されているだけでも約500種類以上!そのなかでたんぱく質の素となるアミノ酸はわずか20種類。この20種類のアミノ酸はそれぞれ異なる働きで私たちの体を支えてくれていますが、他にもたんぱく質にならずに、筋肉や肝臓などに蓄えられているアミノ酸もあり、そのなかには肝機能の向上や改善に役立つ成分もあります。
体に欠かせない栄養成分というイメージが強いアミノ酸ですが、成分によってはダイエット、筋肉増強、美肌、免疫力UP、肝臓の症状改善などに効果があるため、最近ではサプリメントや化粧品、ヘアケアの原料にも数多く使われています。また、肝不全や潰瘍などの治療薬として医薬品にも利用され、医療分野でもアミノ酸は注目されているのです。
アミノ酸の種類
体でつくることができない「必須アミノ酸」は毎日の食事からの摂ることが大切。他にもオルニチンやシトルリンなどたんぱく質にならない遊離アミノ酸も重要です。
たんぱく質の素となるアミノ酸には20種類ありますが、なかでもヒスチジン、ロイシン、イソロイシン、リジン、トリプトファン、バリン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニンは「必須アミノ酸」と呼ばれています。他の11種のアミノ酸は体のなかでつくることができますが、必須アミノ酸は体内でつくることができないため、毎日の食事からしっかりと補う必要があります。
体でつくることができる11種のアミノ酸についてはとくに心配はありませんが、合成できない必須アミノ酸には筋力や回復力、成長に関わる重要な成分が多いため、足りなくなると疲れやすくなったり、成長障害などのトラブルが起こります。バランスのよい食事をしていれば問題ないですが、偏食気味だったり、ダイエットで食事制限をしている人などは注意が必要です。
また、私たちの体にはすぐにたんぱく質とならず、筋肉や肝臓などに蓄えられている遊離アミノ酸と呼ばれる成分もあります。その多くは体内でアミノ酸が不足すると、それを補うようにたんぱく質となりますが、なかにはオルニチンやシトルリンのようにたんぱく質にならない遊離アミノ酸も。オルニチンはアルコールへの効果や肝機能改善、シトルリンは動脈硬化や心筋梗塞の予防に役立つといわれています。
アミノ酸サプリメントや化粧品の選び方
筋力UPやダイエットなどの燃焼派にはBCAA。シミや美白にはシステイン。アラニンやグルタミンは二日酔いや肝機能改善に!抗ストレスにはGABAをチョイス。
アミノ酸の種類は500以上!たんぱく質となるアミノ酸は20種類ですが、他にもオルニチンやシトルリンなど、たんぱく質にならないアミノ酸にも体に効果があるものが多く、サプリメントや化粧品を選ぶときは自分の目的にあった成分を選びましょう。
まず、筋力や持久力UPにいいのがBCAA。よくサプリメントで目にしますが、BCAAとは必須アミノ酸のロイシン、イソロイシン、バリンの複合体のこと。疲労回復にも効果があり、プロテインとともにスポーツ時のマストアイテムとなっています。またアミノ酸といえば一時、燃焼系ともいわれ、ダイエット成分としてもお馴染みですが、アルギニン、リジン、アラニンも即効性のあるエネルギーとして効率的な運動をサポートしてくれるので痩せやすい体に整えてくれます。
また、最近ではアミノ酸化粧品が人気となるなど美肌効果も期待されていますが、肌のうるおいを左右する天然保湿因子という成分もプロリンというアミノ酸などでできているため、積極的に補うことで保湿力UPが望めます。さらにハリを与えるコラーゲンをつくっているのもプロリンなどのアミノ酸。他にもシステインにはシミの原因となるメラニンをつくらせない効果があるなど、サプリや化粧品として摂り入れることで、美白やシミ予防に活躍します。
またアラニンやグルタミンは肝機能改善に良く、二日酔いなどにも効果が。シジミパワーでブームとなったオルニチンもアルコール濃度の上昇を抑えたり、肝臓の働きを助けてくれるので要チェック!チョコレートに配合されて一躍話題となったGABA(γ-アミノ酪酸)は抗ストレスの作用があります。
アミノ酸補給で重要なのはバランス!
食事からアミノ酸を摂る場合はアミノ酸のバランスが重要!野菜だけ・・・など特定の食品に偏よることなく、アミノ酸スコアを参考に色々な食品から摂るようにしましょう。
食事からアミノ酸を摂るときに参考にしたいのがアミノ酸スコア。
これは食品に含まれるアミノ酸の構成成分を比較して栄養価を判定した数値のこと。100が最高点で、100に近いほど必須アミノ酸がバランスよく含まれているといわれています。一般的に肉や魚、牛乳や卵は100のものが多く、アミノ酸補給には効果的!一方、野菜は数値が高いといわれるサツマイモやブロッコリーでも80程度。人参やほうれんそうなどは50台と低く、野菜中心の食生活の方は注意が必要です。また小麦粉のアミノ酸スコアも40~50台と低めのため、パンばかりではなく、ごはんもしっかりと食べるようにしましょう。とはいえ、アミノ酸補給にいいから!といって肉や卵ばかり食べるのも脂肪の原因となるのでNG。特定の成分に偏ることなく、3食しっかり食べることが重要です。 筋力UPやダイエット、美肌など、特定の効果を期待するときや、二日酔いなどの症状改善&予防にはサプリメントや化粧品を積極利用するとよいでしょう。
類似成分は、プロテインとコラーゲン
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アミノ酸には美肌効果をもつ成分が数多くありますが、肌のハリを支えるコラーゲンをつくっているも実はアミノ酸。加齢により、肌のハリは急激に失われていきますが、コラーゲンやアミノ酸を摂ることで有効なアンチエイジングになります。コラーゲンには他にも骨粗しょう症や関節痛などへの効果が証明されていますが、アミノ酸に比べ、粒子が約3000倍と大きい為、吸収に時間がかかるといわれています。ですのでコラーゲンをサプリや化粧品で利用するときにはなるべく低分子化されたものを選びましょう。
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