ローズマリーとは?
地中海原産のシソ科の常緑性低木。スパイスとして利用されるだけでなく、樟脳のようなフレッシュな香りがあり、アロマテラピーなどでも人気。ハーブの中でもとくに強い抗酸化作用を持ち、美肌やアンチエイジング効果が立証されています。
昔から食品の保存などに使われてきたローズマリー。ハーブ自体は細い松葉状で、清涼感のある強い香りと、独特のほのかな苦みが特長です。この強い香味が臭みを消すだけでなく、ローズマリーには強い殺菌作用があることから、肉の鮮度を保ってくれる効果が!ハーブを散らすことで料理の見た目も良くすることからステーキやシチュー、バーベキューなど、ヨーロッパの肉料理には必需品…といっていいほど使用されています。
ローズマリーの効果効能は古くから知られ、ローマなどでは優れた効果を持つ「万能薬」として高く評価されていました。また古代ギリシア時代には頭が良くなると言われ、受験生たちはローズマリーの花輪を頭に飾っていたともいわれています。
他にも、ローズマリーには芳香・殺菌効果だけでなく、数多くの効能が報告されています。とくに優れているのが血行促進、消化の促進、鎮痛、防虫効果など…。中でも抗酸化力は抜群!アンチエイジングに強い効果を発揮し、肌の若返りなどが期待されています。また、月経痛を和らげたり、精神を落ち着かせてくれる作用もあり、女性に嬉しい効果が満載です。
夢の「若返り」?!ローズマリーのロズマリン酸でさびない肌へ。
ローズマリーに含まれるロズマリン酸には優れた抗酸化作用があり、老化トラブルに強力アタック!体を「さび」から守ってくれるだけでなく、「若く美しい」肌づくりが可能に!
ロズマリン酸は、ローズマリーなどシソ科の植物に多く含まれるポリフェノールです。ポリフェノールとは赤ワインやカテキンなどでお馴染の「若返り成分」!細胞を老化させ、シワやシミの原因となる活性酸素を除去する作用を持つといわれています。さらに、活性酸素からの攻撃をブロックする抗酸化作用にも優れ、ロズマリン酸はアンチエイジングの切り札として期待が高まっています。
古代ローマ時代には「万能薬」として使われるほど、ローズマリーの優れた効果は古くから知られていましたが、一躍その名を知らしめたのはエリザベート王妃の「ハンガリー水」のエピソード。70歳を過ぎたエリザベート妃は20代のポーランド王が求婚するほど若く美しい肌を保っていた…といわれていますが、その若さのヒミツが毎日飲んでいたローズマリーの「ハンガリー水」。このエピソードから最強のアンチエイジング成分として世界中の女性の間に広まったそうです。
最近では、ロズマリン酸のもつタンニンに肌をひきしめる作用があることもわかり、ハリ低下やたるみケアへの効果も!老化に悩む女性たちのレスキュー成分としてさらなる期待が高まっている成分です。
美肌だけじゃない!記憶力を高める作用や口臭除去の効果も。
記憶力を向上させるポリフェノールが、ローズマリーに含まれるカルノシン酸。脳内ストレスを低下させ、記憶力向上に効果が!さらにお口の微生物を抑制する抗菌作用もあり、口臭予防にも効果を発揮してくれます。
カルノシン酸には脳に働きかけ神経を休める作用があるばかりでなく、実験により、脳内ストレスを低下させ、記憶力を向上させる効果が立証されています。また、脳神経細胞の保護や、脳内環境の維持への効果も。現在はアルツハイマー型認知症やパーキンソン病に対する予防や治療薬への活用も期待されており、世界中で研究が進められているそうです。
さらに、カルノシン酸には口臭を防いでくれる効果が!口臭の原因となる微生物を抑制する働きがあり、歯磨き粉、マウスウォッシュ、チューインガムなどの口臭予防成分として、私たちのエチケット対策に広く活用されています。
さまざまな研究から、その働きが科学的にも解明されてきた、ローズマリーのカルノシン酸。脳への抗酸化作用や、解毒作用を活性化する働きがあることも分かり、今度は脳梗塞やさまざまな脳障害の予防に役立つのではないかと注目されています。
ローズマリーを摂取する際の注意点
有効な成分がいっぱいのローズマリー。通常、食品に含まれている分量の摂取は問題ありません。ただし、使用にあたって危険性が指摘される場合もあります。
けれども、ハーブやお茶、サプリとして摂取する場合は使用を控えるべき場合や使用に注意が必要なことも!高血圧や、てんかんをお持ちの方は、刺激が強いので使用することは不可。また、妊娠中の方は、体が非常にデリケートになっている為、妊娠3カ月まではどんなハーブも厳禁とされています。特にローズマリーは、子宮を収縮させる作用があるといわれているので、妊娠期全般で使用を控えた方が良いでしょう。そのほか、1歳未満のお子さまも下痢を引き起こす可能性がありまる為、使用は見合わせてください。
いずれにしても効果効能が大変強いハーブである為、過剰摂取はNG!「適量を毎日続ける」方が体の変化を実感できるので無理せず、楽しむことがポイントです。