クエン酸とは?
梅干しや黒酢、レモン・オレンジなどの柑橘類に多く含まれる、酸っぱいと感じる食べ物の主成分。食品添加物、お掃除やスキンケアにも使われています。
クエン酸は、梅やレモン、オレンジなどといった果物に含まれるものだけではなく、サツマイモなどのデンプンを発酵させることで人工的にクエン酸を作ることができます。いずれにしても体に良い効果をもたらしてくれるので、サプリメントなどに幅広く利用されています。
成分の効能にはさまざまなものがありますが、速効性のある効果として実感できるのが食欲の増進です。クエン酸が豊富に含まれているレモンや梅干しを食べると、酸っぱさで唾液が過剰に分泌されます。すると胃液が出て、胃が活発に動くようになり食欲UPに!食欲不振におちいりやすい夏場に梅干しがいいといわれるのはこのためなのです。また、肝臓での脂肪の代謝を高め、体内の老廃物を分解・排除することから血流を改善。ストレスや脂肪の多い食生活でドロドロになった血液をサラサラにすることから、成人病の予防に効果があります。
さらに、食品から摂らなければならないミネラルやビタミンの吸収を良くするので、ビタミンB群と一緒に摂ることにより、相乗効果でエネルギーを生み出します。クエン酸には抗酸化作用もあるため、老化の原因とされる活性酸素を抑え、老化予防などの効果も期待されています。
疲労回復と痛風に効果
クエン酸を摂取することで体の細胞が活性化。エネルギー生産が活発になるので基礎代謝が向上し、老廃物を体外に排出させることができます。
クエン酸には、そんな代謝の乱れの原因となる乳酸の生成を抑える働きがあります。クエン酸を継続して摂取することで、疲労や肥満の要因となる乳酸や脂肪を分解&燃焼。こうして疲労物質を体内に蓄積させないことで体全体の代謝力がUP!エネルギーを効率よく作れるようになるため、疲労感を軽減したり、回復を早めることができるといわれています。よくアスリートたちが運動前や運動後にレモンの砂糖漬けを食べたり、クエン酸入りのスポーツドリンクを飲んだりするのは、この成分の分解&燃焼力を利用しているからなのです。
さらにクエン酸は痛風の症状改善に有効だといわれています。痛風とは代謝異常により“尿酸”という体内の老廃物がたまることによって起こる病気。尿路結石もできやすくなり、腎臓にも悪影響を及ぼします。しかし、クエン酸を摂取することにより、尿がアルカリ性になって尿酸の排出を促進。その結果、尿酸値が低くなり、痛風の改善につながるというわけです。
お掃除上手とデトックス!
クエン酸の成分は食品由来。肌に触れても、口にしても安心な成分なので、どんな用途にも活用できます。毎日のお掃除をはじめ、デトックス(毒抜き)効果にも期待大!
そしてもう一つ上げらげるのは品質保持効果。化粧水・乳液などの化粧品は、鉄・銅イオンなどの不純物がほんのわずかに混入しただけで、品質が低下することがありますが、この劣化を効果的に抑止してくれるのがクエン酸といわれています。
このように暮らしの中でも大活躍してくれるクエン酸ですが、体への効果で最近注目されているのが、デトックス効果です。デトックスとはいわゆる、毒抜き…。つまり、体内にたまった有害物質や老廃物を排出する働きのことです。体内に余分なものが蓄積すると、疲れや肥満、肌荒れなど、さまざまなダメージを及ぼしますが、クエン酸はそんな体内の有害物質を包み込み、吸収・排除を促す作用を持っています。そのためダイエットや美肌、老化防止、むくみや生活習慣病の予防に効果があるとされています。
クエン酸が含まれている食材としては梅干しやレモンが有名ですが、その他にもグレープフルーツやキウイ、パイナップル、アセロラなどがあります。サプリメントも多数ありますので、デトックス中の栄養補助として手軽に取り入れることが可能です。
クエン酸を取り入れて安心・安全・健康な生活を!
健康はもちろん、飲み物や料理、美容に掃除などさまざまな効果があり、可能性は無限大です。
クエン酸はその多くが、梅干しやレモンなどの柑橘類、黒酢などの食品に含まれるものなので安全性が高く、問題となるような重篤な副作用なども今のところありません。クエン酸による健康被害のデータも報告されていませんが、体調によっては下痢、吐き気などの症状が出る人もいるので、デリケートな方は2g~5gという目安にしばられず、様子を見ながら自分に合う量を摂取する方がよいでしょう。
体への効果だけでなく、クエン酸を利用したい場合はサプリメントのクエン酸を活用するとよいでしょう。例えば、水1リットルに対してクエン酸20gを溶かしてクエン酸水を作ると、スキンケアやヘアケアアイテムに早変わり!洗顔として使うと、ニキビの元になるアクネ菌を殺菌。また、リンスとして使えば、弱酸性の髪の毛になり、しっとりまとまりやすくなるといわれています。
さらに、咳やのどの痛みがあるときは、コップ1杯の水にクエン酸1~2gを入れてうがいをすると効果的。洗面器に50gのクエン酸を溶かして足をつけると、水虫予防や足の消臭にも効果が…。使用後のクエン酸水は、靴下・靴洗いにも利用でき、無駄なく成分の効果を活用することができます。この他にも、お風呂にクエン酸を30~80g入れると、あせもが改善。おまけに、残り湯を流すと風呂釜や配水管まで掃除をすることができるので、是非試してみるといいでしょう。