カテキンとは?
お茶などに含まれる苦味の素となっている成分。「茶カテキン」とも呼ばれ、とくに緑茶に多く含まれています。強い抗酸化作用を持つポリフェノールの一種で免疫力向上や中性脂肪&コレステロールの抑制、さらに肌への効果も立証されています。最近ではガン予防にも期待されているマルチな成分です。
カテキンとは、ココアやワインなどにも含まれる「ポリフェノール」の一種。昔から「タンニン」と呼ばれているお茶の渋み成分の一部です。紅茶やウーロン茶にも含まれますが、特に緑茶に良質のカテキンが多く含まれています。カテキンは1つの成分のように思われますが、実は総称で、さまざまな種類のカテキンがあります。緑茶に含まれているのは、エピカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレートという4種類。中でも、エピガロカテキンガレートは、特に有効性が高い成分であることが立証されています。
今では数々の実験から体への効果が証明されているお茶ですが、「お茶でうがいをして風邪予防」「お茶は酔いざめの薬」など、お茶が健康に役立つことは、昔から経験的に知られていました。実際にカテキンの研究が盛んになってきたのは、ここ20年ほど。強い抗酸化作用で老化を抑制したり、免疫力UPや中性脂肪の抑制などで注目を集めていますが、ガン予防にも効果があることがわかり、今後の研究に多くの期待が寄せられています。
免疫力改善&抗ウイルス作用でインフルエンザ予防
カテキンには抗ウイルス作用があり、ウイルス感染が原因であるインフルエンザ対策にも効果が。毎日「お茶うがい」をすれば、喉の奥まで成分を行き渡らせることができる為、「飲む」よりも高い感染予防が期待できます。
インフルエンザとはそもそもインフルエンザウイルスに感染することで引き起こされる病気です。カテキンにはこのウイルスを不活性化させたり、増加を抑制させる抗ウイルス作用があることが確認されています。お茶でうがいをすると、この抗ウイルスパワーが口や喉に付いてしまったインフルエンザウイルスを殺菌してくれる為、感染を予防するといわれています。インフルエンザ予防に効く食品としてヨーグルトや海藻類(フコイダン)などが知られていますが、「お茶うがい」ならば毎日、手軽に続けることができます。しっかり予防をしたい…というのであれば、朝夕2回程度、頭を後方に大きく反らせるようにうがいをすればOK。こうすると、普段の飲み方では届きにくい喉の奥までお茶を行き渡らせることができる為、抗ウイルスパワーもきちんと届けることができます。
また、カテキンには口臭予防効果もあるので毎日の「お茶うがい」でエチケット対策も!ちょっと利用方法を変えるだけで、さらなる健康パワーを得ることができるのです。
活性酸素をカテキンで除去!「最強の抗酸化成分」
病気やシミ・しわなどの老化を引き起こす「活性酸素」。カテキンには活性酸素による細胞の酸化を食い止める抗酸化作用もあります。「最強の抗酸化成分」ともいわれており、化粧品成分としても利用されています。
そんな活性酸素対策(抗酸化作用)にも、カテキンは心強い味方です。緑茶に含まれる4種のカテキンはそれぞれに強い抗酸化作用を持ちますが、とりわけエピガロカテキンガレートの抗酸化力はとくに強力とされています。カテキンと同様、活性酸素の除去作用を持つことで知られる成分としてビタミン類がありますが、カテキンはビタミンEの20倍、ビタミンCの10倍のパワーがあるといわれ、「最強の抗酸化成分」ともいわれています。
他にもカテキンには脂肪燃焼やコレステロールを抑制する効果があることがわかっています。その効果をしっかり得る為の「トクホ(特定保健用食品)」なども数多く登場し、美肌にもダイエットにもいい成分として、緑茶を摂り入れる人が増えているそうです。
カテキンを摂取する際の注意点
現在、カテキンに関する摂取量や副作用についての明確なデータはありません。けれども、海外では、空腹時の摂取や過剰摂取による被害が報告されているとの情報も。健康に良い栄養素とはいえ、摂取する際には、十分に気を付けましょう。
また、カテキンを摂取する目的で、カフェインを含む緑茶などを大量に飲んでしまうと、カフェインを取り過ぎてしまう可能性があります。カテキンそのものの副作用ではありませんが、こうした弊害に陥らないよう摂取には十分気をつけましょう。
具体的にどのくらい摂取すれば体に効果があるか…というデータはまだ明確ではありませんが、1日1杯の緑茶でも継続して飲み続ければゆるやかではありますが、改善効果が期待できるといわれています。サプリメントなどから摂取するのも効果的ですが、お茶にはカテキンだけでなく、ビタミンやミネラルなども多く含まれている為、「飲む」健康習慣から始めるのもGOODです。