カテキンとは?カテキンのサプリメントやカテキンの効果や1日の摂取量について

カテキンとは?
お茶などに含まれる苦味の素となっている成分。「茶カテキン」とも呼ばれ、とくに緑茶に多く含まれています。強い抗酸化作用を持つポリフェノールの一種で免疫力向上や中性脂肪&コレステロールの抑制、さらに肌への効果も立証されています。最近ではガン予防にも期待されているマルチな成分です。

 私たちが普段飲んでいるお茶。嗜好品としてだけでなく、最近では「体にいい飲み物」として注目されている健康食品でもあります。そんなお茶に含まれている健康成分の代表格が「カテキン」です。インド原産のマメ科の植物からの抽出エキスで、「カテキン」という名前はその成分が多く含まれている「カテキュー」に由来しているそう。含有量は、お茶1杯(湯のみ120ml)に80mg程度で、お茶に最も多く含まれる栄養素でもあります。

 カテキンとは、ココアやワインなどにも含まれる「ポリフェノール」の一種。昔から「タンニン」と呼ばれているお茶の渋み成分の一部です。紅茶やウーロン茶にも含まれますが、特に緑茶に良質のカテキンが多く含まれていますカテキンは1つの成分のように思われますが、実は総称で、さまざまな種類のカテキンがあります。緑茶に含まれているのは、エピカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレートという4種類。中でも、エピガロカテキンガレートは、特に有効性が高い成分であることが立証されています。

 今では数々の実験から体への効果が証明されているお茶ですが、「お茶でうがいをして風邪予防」「お茶は酔いざめの薬」など、お茶が健康に役立つことは、昔から経験的に知られていました。実際にカテキンの研究が盛んになってきたのは、ここ20年ほど。強い抗酸化作用で老化を抑制したり、免疫力UPや中性脂肪の抑制などで注目を集めていますが、ガン予防にも効果があることがわかり、今後の研究に多くの期待が寄せられています。

免疫力改善&抗ウイルス作用でインフルエンザ予防
カテキンには抗ウイルス作用があり、ウイルス感染が原因であるインフルエンザ対策にも効果が。毎日「お茶うがい」をすれば、喉の奥まで成分を行き渡らせることができる為、「飲む」よりも高い感染予防が期待できます。

 カテキンには多くの効果が立証されていますが、最近話題となっているのが免疫力の改善効果です。毎年、流行が懸念されるインフルエンザ。予防注射や手洗い・うがいの励行など、さまざまな対策が講じられていますが、民間療法として知られるのが「お茶うがい」。お茶でインフルエンザ予防?と思ってしまいますが、実際に1日3~5回ほどのお茶うがいを励行すれば、インフルエンザの感染予防になる…という実験データもあり、カテキンが免疫力改善に優れた効果があることがわかっています。

 インフルエンザとはそもそもインフルエンザウイルスに感染することで引き起こされる病気です。カテキンにはこのウイルスを不活性化させたり、増加を抑制させる抗ウイルス作用があることが確認されています。お茶でうがいをすると、この抗ウイルスパワーが口や喉に付いてしまったインフルエンザウイルスを殺菌してくれる為、感染を予防するといわれています。インフルエンザ予防に効く食品としてヨーグルトや海藻類(フコイダン)などが知られていますが、「お茶うがい」ならば毎日、手軽に続けることができます。しっかり予防をしたい…というのであれば、朝夕2回程度、頭を後方に大きく反らせるようにうがいをすればOK。こうすると、普段の飲み方では届きにくい喉の奥までお茶を行き渡らせることができる為、抗ウイルスパワーもきちんと届けることができます。

 また、カテキンには口臭予防効果もあるので毎日の「お茶うがい」でエチケット対策も!ちょっと利用方法を変えるだけで、さらなる健康パワーを得ることができるのです。

活性酸素をカテキンで除去!「最強の抗酸化成分」
病気やシミ・しわなどの老化を引き起こす「活性酸素」。カテキンには活性酸素による細胞の酸化を食い止める抗酸化作用もあります。「最強の抗酸化成分」ともいわれており、化粧品成分としても利用されています。

 健康成分のイメージが強いカテキンですが、実は肌老化を防ぐなど、強い効果を持つアンチエイジング成分でもあります。 病気やシミ・しわなどの肌トラブルを引き起こすといわれているのが「活性酸素」。実のところ活性酸素は、体内への細菌類の侵入を防ぐという重要な役割も担っているのですが、その反面、活性酸素が増えすぎると細胞を酸化させ、さまざまな病気を引き起こす原因にも…。20代などであれば活性酸素が過剰に増えるということはないのですが、40歳を過ぎたころから、活性酸素を抑制する力が急激に低下。ストレスや不規則な生活習慣でも活性酸素は増えてしまう為、病気にかかりやすくなったり、老化が促進されるなど、さまざまなダメージへとつながっていくのです。

 そんな活性酸素対策(抗酸化作用)にも、カテキンは心強い味方です。緑茶に含まれる4種のカテキンはそれぞれに強い抗酸化作用を持ちますが、とりわけエピガロカテキンガレートの抗酸化力はとくに強力とされています。カテキンと同様、活性酸素の除去作用を持つことで知られる成分としてビタミン類がありますが、カテキンはビタミンEの20倍、ビタミンCの10倍のパワーがあるといわれ、「最強の抗酸化成分」ともいわれています。

 他にもカテキンには脂肪燃焼やコレステロールを抑制する効果があることがわかっています。その効果をしっかり得る為の「トクホ(特定保健用食品)」なども数多く登場し、美肌にもダイエットにもいい成分として、緑茶を摂り入れる人が増えているそうです。

カテキンを摂取する際の注意点
現在、カテキンに関する摂取量や副作用についての明確なデータはありません。けれども、海外では、空腹時の摂取や過剰摂取による被害が報告されているとの情報も。健康に良い栄養素とはいえ、摂取する際には、十分に気を付けましょう。

 健康、美容、ダイエットなど、さまざまな効果で人気のカテキンですが、摂取量や副作用に関する明確な基準は定められていません。昔から体にいい飲み物として知られているだけあり、毎日継続して楽しむ程度であれば、問題はないと考えていいでしょう。けれども、カナダやアメリカでは、高濃度カテキンの過剰摂取による肝障害が報告されたことも。2011年には空腹時に高濃度のカテキンを摂取すると、まれに副作用があるという研究論文が発表されました。とくに男性よりも女性の被害の報告件数が多いことが指摘されており、注意が必要です。

 また、カテキンを摂取する目的で、カフェインを含む緑茶などを大量に飲んでしまうと、カフェインを取り過ぎてしまう可能性があります。カテキンそのものの副作用ではありませんが、こうした弊害に陥らないよう摂取には十分気をつけましょう。

 具体的にどのくらい摂取すれば体に効果があるか…というデータはまだ明確ではありませんが、1日1杯の緑茶でも継続して飲み続ければゆるやかではありますが、改善効果が期待できるといわれています。サプリメントなどから摂取するのも効果的ですが、お茶にはカテキンだけでなく、ビタミンやミネラルなども多く含まれている為、「飲む」健康習慣から始めるのもGOODです。



 

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