ウコンとは?ウコンのサプリメントやウコンの効果や1日の摂取量について

ウコンとは?
日本で「ウコン」といえば、一般的に「秋ウコン」のことを指します。ほかに「春ウコン」「紫ウコン」がサプリメントや健康食品に使われていますが、成分、効能はそれぞれ異なります。

 ウコンとは、高温多湿が好きなショウガ科の多年草です。寒さには弱いため、6大陸のなかでも熱帯・亜熱帯地域に広く自生し、世界中で50種類以上も存在しています。特にインドでの栽培が盛んで、生産量・輸出量がともに世界一です。日本では、沖縄と鹿児島の一部でのみ栽培されており、代表的なものに「秋ウコン」「春ウコン」「紫ウコン」があります。

ウコンの栽培は紀元前970年ごろ、東インドより始まったといわれています。日本へは平安時代中期に、中国より琉球(今の沖縄)へと伝わり、室町時代に本土へ普及。当時より香辛料、染料、薬用として、いろいろな用途で使われ大変重宝されていたため、藩の専売品となり厳しく管理されていました。

 100種類を超える精油成分やミネラル分、さらに食物繊維が含まれているウコン。そのため“万能薬”といわれるほど、さまざまな効果、効能を持つことで知られています。有名な主成分は「クルクミン」という黄色色素。このクルクミンが肝機能の改善、回復といった効果をもたらすため、二日酔いによいとされています。しかし、ウコンの種類によって成分構成が違うため、すべてのウコンが二日酔いに効くわけではありません。

 「春ウコン」は、精油成分、ミネラル分が豊富で抗酸化作用、抗がん作用、コレステロールの抑制などが期待されています。また、食物繊維も豊富なので、整腸作用もあるといわれています。また、「秋ウコン」には二日酔いの原因物質を分解させる働きが強いといわれるクルクミンが特に多く含まれています。秋ウコンはカレー粉やたくあんの色素に使用されており、さまざまな用途に利用されています。

 もう1種類の「紫ウコン」は、胃潰瘍や胃がんの原因とされる、ピロリ菌に効果を発揮するといわれていて、主に胃腸薬の原料として使用されています。また、さまざまな成分が少しずつ含まれているので、口臭予防、糖尿病の予防・改善、不整脈の予防・改善など多岐にわたる生活習慣病に効果があるといわれています。

ウコンの主成分「クルクミン」は美肌に効果あり
ウコンに含まれるクルクミンはポリフェノールの一種。二日酔いや肝機能の改善に効果があるばかりでなく、美肌効果の高さでも注目されています。

 ウコンの主成分となっているのがポリフェノールの一種である「クルクミン」。ウコンといえば、二日酔いや肝機能の改善で有名ですが、このクルクミンには肌の若返りを助け、美肌へと導く効果があることでも知られています。人間は加齢やストレスなどで体内に活性酸素が蓄積し、シミやしわ、くすみといった肌老化を引き起こしてしまいますが、この活性酸素を抑制し、若々しい肌へと改善してくれるのがクルクミンの持つ強い抗酸化作用!さまざまな外的、内的ダメージで増えてしまった活性酸素を抑え、肌の構成成分をしっかり保つことで、若々しく健康的な肌状態にサポートしてくれるのです。

 また、クルクミンには肌老化を防ぐだけではなく、保湿や毛穴に関する肌トラブルの改善、口元のたるみについても効果があるとされています。さらには、疲労を軽減し体調を整えることから、肌荒れなどを防ぎ、健康な肌作りに役立つといわれているのです。

 このようにクルクミンには強い抗酸化作用がありますが、そのパワーをより高めるにはイースト菌や乳酸菌と一緒にとると相乗効果が期待できます。例えば、カレーを食べるときにナンとヨーグルトを摂ると効果的なエイジング対策になるのです。

 ウコンには春ウコンや、紫ウコンなど、多くの種類がありますが、クルクミンが多く含まれているのは「秋ウコン」です。アンチエイジングでサプリメントなどを購入する際は、原材料などをきちんとチェックしましょう。

抗がん作用にも期待!
一口にウコンの効能といっても、有効成分は多種多様。中でも近年の臨床試験により、クルクミンの抗がん作用に注目が集まっています。

 ウコンは一般的に二日酔いにいいとされていますが、生活習慣病をはじめとするさまざまな疾患にも効果があるといわれています。すでにわかっているものだけで、消化不良の改善や動脈硬化の抑制、抗炎症作用や免疫機能の維持、糖尿病の予防、さらに認知症の改善にも効果が立証されています。

 ウコンには多くの成分が含まれていますが、その中の精油成分とフラボノイドには脳出血の原因を防ぐ効果があるといわれています。また、主成分であるクルクミンには血中コレステロールを溶かし、メタボ予防に貢献!さらに、ベータエレメンやアズレンには炎症・潰瘍の予防、改善に効果があり、口内炎にも効くといわれています。

 また、体に有用なミネラル成分も豊富。糖尿病や骨粗しょう症、動脈硬化予防に効果があるとされるカルシウムは、ほうれん草の約3倍も含まれています。さらに、心臓や筋肉の働きを調整してくれるといわれるカリウムも、バナナやパセリよりも多く、一度でさまざまなトラブルをケアすることができます。

 このように、ウコンには多くの有効成分が含まれていますが、やはり最も強い効果があるのは「クルクミン」です。最近ではクルクミンが持つ抗がん作用に高い注目が集まっており、世界各地で研究が進められています。がんには色々な種類がありますが、クルクミンによる抗がん作用はあらゆるがん種で実験が行われており、新しい抗がん薬として大いに期待されています。

ウコンの摂取方法と副作用・禁忌事項
過剰摂取や長期間の使用は、消化官に障害をきたす可能性があります。用法・容量をきちんと確認しましょう。

 ウコンは、お酒をよく飲む方はもとより、便秘で悩んでいる方や食欲不振の方におすすめです。また、生活習慣病予防や、血流改善のための摂取にも効果的です。二日酔いサプリの影響からか?ウコンは健康食品で摂るという方が多いですが、カレーやたくあんなどからも摂取できます。しかし有効成分を効率よくとるには、生で食べるのが一番いいでしょう。しかしかなり苦みが強いので、ショウガのように煮魚に入れたり、梅酒の要領でウコン酒にするなど、工夫して飲むことが必要です。また、ウコンの主成分クルクミンは、油と組み合わせて摂取すると効果がUPするので、すりおろしてカレーに入れるのもGOODです。

 食品ですので、いつ飲んでも効果を発揮してくれますが、二日酔い対策で摂取するなら、飲酒する直前か直後がいいといわれています。また、健康&美容のためにウコンを続ける場合は粉末乾燥のもので、1日あたり1.5g~3gが目安。ですが、最低0.5g以上の摂取を続けると効果が期待できるともいうデータもあります。ウコンは天然成分なので食事から摂取する程度の量ならば副作用の問題はありませんが、過剰な摂取を長期間続けると、消化管に障害が出ることも!また、体質によってはアレルギー症状が出たり、肝機能に障害がある方は症状が悪化することもあるため、医師への相談が必須です。

 このようにウコンは体への効果が強いため、何か持病があったり、健康状態に不安がある方は必ず医師に相談を!また、子宮を収縮させる作用もあるので、妊娠や授乳中の方、月経過多の方は使用を控える方がよいでしょう。さらに、ウコンには体を冷やす作用もあるので、冷え症の方にもおすすめはできません。



 

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